「これでもかというほど」の使い方

「これでもかというほど△△」は、
『これでもまだ不足か、いや△△までやれば十分だろう! 』
という反語的ニュアンスですね。

なぜ反語を使うかと言えば、
『予想を上回るほど程度が大きい』ことを強調したいからではないかと思います。
(ex)
a.今年は暖冬だと喜んでいたら、昨日はこれでもかというほどの大雪になった。
b.招待されて友人宅へ行ったら、これでもかというほどのご馳走でもてなされた。

相手が満足していないようなので、それに腹を立てている場合にもよく使われます。
(ex)
c.刺身が食べたいとうるさいので、今日はこれでもかというほど刺身を買ってきた。
d.風呂がぬるすぎると大声で文句を言うので、これでもかというほど熱くしてやった。
(昔の五右衛門風呂などに「まき」をくべる場合を想定してもらえばわかりやすいかもしれません)

いずれにしても、△△という行為主体の、
「相手の予想を上回るような程度のことを敢えて行なう」という【悪意】を意図したものですから、
良い意味で使われることはありません。
「行為主体」とは、
a→天。
b→友人。
c→私。
d→私。
ということになります。
ただ、友人宅の例のように、異常な程度を面白おかしい表現として使用することは無論、可能です。


{ネットで検索してみたら、このフレーズが使われた文をたくさん見つけましたが、}
:完全な間違いとは言えないでしょうが、
「(検索して)みたら」は「試しに検索した」というニュアンスですよね。
必ず答えがある、という『確信があったわけではない』ということになりますから、
「見つけました」よりは、「見つかりました」のほうが自然かもしれません。
『ネットで検索してみたら、このフレーズを使った文がたくさん見つかりましたが、』(◎)
としたほうが良いかもしれません。

「道に迷ってしまったのですが、一番大きな通りを辿ってみたら、やっとあなたの家を見つけました。」より、
『道に迷ってしまったのですが、一番大きな通りを辿ってみたら、やっとあなたの家が見つかりました。』が自然に感じられるのと似ているように思われます。

「見つけました」を生かしたい場合は、
『ネットで検索して、このフレーズが使われた文をたくさん見つけましたが』(○)
などとするのが良いでしょう。

>いずれにしても、△△という行為主体の、「相手の予想を上回るような程度のことを敢えて行なう」という【悪意】を意図したものですから、良い意味で使われることはありません。

「悪意を意図したもの」はまだよく理解できていないような気がします。良いことには使わないということなのでしょうか。たとえば、ほかの方がお挙げになった次の文は自然だと思われますか。3はちょっと変換しました。

1.レストランに行ったらコース料理がこれでもかというほど出てきた。

2.来日する要人にもしものことがあってはならないと強く言われ、警備責任者はこれでもかというほど、警備員を増やした。

3.星空を見たくて田舎へ行ったが、あいにく薄曇りだった。せっかく来たのだからたくさん星を見せて欲しいと空に願ったら、しばらくすると晴れてきて、これでもかというほど、満天の星空を見せてくれた。

>b.招待されて友人宅へ行ったら、これでもかというほどのご馳走でもてなされた。
>ただ、友人宅の例のように、異常な程度を面白おかしい表現として使用することは無論、可能です。

「異常な程度を面白おかしい表現として」がよくわかりません。どういうことなのか、具体的に説明していただけないでしょうか。先ほど「悪意を意図したもの」とおっしゃいましたね。ここはとても親切な友人を表されたいのではなかったのでしょうか。

Author: 越野兔

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